AERA 2023年9月11日号より

コロナ禍を機に本気で

 男性は、

「30代半ばを過ぎ、結婚したいと思う一方で、独身の自由さが心地よくて、このまま1人でもいいかなと思っていた」

 と振り返る。けれど、コロナ禍で職場が閉鎖状態に。時間ができたことをきっかけに、それまで会員登録だけしていたアプリを有料プランに変更して、本格的に結婚相手を探し始めたという。入力した条件は「学歴:大卒以上、年収:自分と同程度かそれ以上、年齢:自分の2歳上から7歳下まで、職業:同業者は除き、理系の職業を多めに選択、居住地:近隣県と東京に限定」と細かいが、男性は、

「年齢を20代にせず、同世代にしたのがよかったと思う」

 半年後に、隣県出身で都内で働く妻と出会い、さらに半年経った21年に結婚したという。

 冒頭の「婚活実態調査2022」によると、結婚・恋愛意欲のある独身者で、婚活サービスを利用して恋人ができた割合は45.1%で過去最高を更新。また、結婚した人の34.1%に婚活サービスの利用経験があり、そのうち44.2%が結婚に至ったこともわかっている。実際に結婚した人のエピソードを耳にする機会が増え、データ上にも前向きな数字が並び、なんとも明るい気持ちになる。(編集部・古田真梨子)

AERA 2023年9月11日号より抜粋