山田まりや(撮影/篠塚ようこ)

――子どもだけでなく、子育てをする親も生きづらさを感じている人が多いかもしれません。

 政治への不満、家庭内での問題など、置かれている状況下で多くの方たちがいろいろな悩みを抱えていると思います。私は助産師の齋藤純子先生に「子育てって自己肯定感を育むことなんだよ」と教えていただき、本当にその通りだなって。夢見る力、生きる希望が自己肯定感につながる。子どもは国の宝と言うのなら、社会全体で子育てをサポートする体制を充実させなければいけないと思います。例えば、「子ども食堂」は素晴らしい取り組みだけど、当事者に話を聞くと「お金がない事を露出する事になるし、恥ずかしくて行きづらい」という人もいる。今は孤食も心配です。なので、こども食堂から「子ども居酒屋」に名前を変えてみるのはどうでしょうか? 大人がお酒を飲んで憂さ晴らしをして明日への活力を得るように、子どもたちは温かいご飯を食べながらたわいもない話しをして、おなかだけじゃなく心を満たしてリラックス&パワーチャージ出来る場所。少しくだけたニュアンスに変えるだけで気持ちが楽になる人がたくさんいると思います。堅苦しさを少しずつマイルドにすることで子育ての幅広い支援活動に結びつくと思います。

(平尾類)