山田まりや(撮影/篠塚ようこ)

 16歳の時にグラドルとしてデビューすると、その明るい性格と機転の利いたトークが高く評価され、バラエティー番組で引っ張りだことなった山田まりや(43)。山田は28歳で結婚し、一児の母となった。現在は母子支援活動にも注力し、一般社団法人「MwM Japan(ムゥム ジャパン)」の代表理事を務める。【前編】では「朝生」で田原総一朗氏との激論した経緯など語ってもらったが、【後編】では山田が活動してきた芸能界の変化や、現代の貧困問題について話を聞いた。

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【前編】<山田まりやが“朝生”で田原総一朗にも噛みついたワケ 若者の未来と少子化問題に抱く「危機感」>より続く

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――バラエティー番組も近年はコンプライアンスが厳しくなっています。かつて山田さんは歯に衣(きぬ)着せぬ発言が人気でしたが、時代の変化をどのように感じますか?

 昔は結構自由に発言させてもらっていて、「ニュースステーション」(テレビ朝日系)でキャスターを務めていた久米宏さんに、「15分あげるから好きなことをしゃべっていいよ」って言われたこともありました。かなりムチャぶりですよね(笑)。でも、そんな中で柔軟性が養われた部分はあったと思います。当時、私はテレビ番組に出演する時は台本を読み込んで、共演する方々を確認したうえで、自分がどう立ち振る舞えばいいのかを意識していました。たとえば、ディレクターさんから指示を受けて、今は亡き立川談志師匠を怒らせたり。師匠を怒らせる理由は私にはないけれど、番組から求められるからその意図に応えようとしていました。時代が違いますし、その振る舞いが正解なのかというと難しいんですけどね。でも、テレビにはまだいろいろなことができる多様性があったように思います。今は、表面上は多様性と言いながら、何か変わったことをすると誹謗(ひぼう)中傷を浴びせられる時代です。そして事務所もテレビ局や制作サイドもタレントを守りきれない。

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つらい幼少期を笑いに変えるお笑い芸人