初のフルモデルチェンジでヨーロッパ調のスタイリングとなったP410型(提供/日産自動車株式会社)
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 隔週刊「トミカ 歴代名車COLLECTION」は、タカラトミーが厳選した歴代名車60台を、その詳細を解説したマガジンとともにお届けするシリーズ。スポーツカーからはたらく車まで、毎号付いてくるトミカはオリジナルデザインで、これを集めると、唯一無二のトミカ・コレクションが完成する。

【動画】7号に収録の「ブルーバード SSS クーペ」はこちら

 2週間に一度の発売日には、マガジン巻末に収録されるリレーコラム「My car, My mini car」をAERA dot.にも配信。「ブルーバード SSS クーペ」を取り上げた8月22日発売の7号のコラムは、モータージャーナリスト・竹岡圭による「サファリラリーで優勝したファミリーカー」だ。

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 53年にも及ぶ長い歴史を持つブルーバード。その中でも初代、3代目の510、5代目の910の3車種が人気が高かったと言われますが、やはり今でもブルーバードと言えば510型を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

「SSS=スーパースポーツセダン」という名称は、2代目の410から付けられましたが、510はモータースポーツで活躍したこともあり、SSS=ブルーバードを、名実共に定着させたモデルと言われています。

 世界中にその名を轟かせたのは、1970年のサファリラリー。日本車初の総合優勝を飾るという、素晴らしい戦績を残しました。実はその前年の1969年のクラス優勝あたりで本格的にブルーバードの性能の高さに注目が集まっていたようで、プライベーターを含めると、相当な数のブルーバードが参戦していたそうです。

 というのも、最後まで死闘を繰り広げたポルシェをはじめ、海外勢ライバルチームは、ワークスチームとプライベーターチームのマシンの差がかなり大きかったのだとか。そんな中でブルーバードは、ライバルマシンのように手を加えなくても、ラリーマシンとして十分闘うことができるくらいベースの性能が高かった。そこでプライベーターの多くは、ラリーカーのベースとしてブルーバードを選んでいたのです。

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