(写真はイメージ/GettyImages)

 自分に合う人と恋愛をしたいと思っても、具体的にどんな人が自分と相性が良い人なのか、わからないという人も多いのではないだろうか。脳内科医で、「脳の学校」の代表や加藤プラチナクリニックの院長も務める加藤俊徳(かとう・としのり)さんは、「脳科学的に『相性がいい人』は『一緒にいて自分の脳が疲れない人』」だと話す。加藤さんが監修した『脳ドクターが教える 脳とココロの引き寄せルール』(朝日新聞出版)から、恋愛で相性がいい人を見極めるためのアドバイスを抜粋して紹介する。

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 好きな人イコール相性がいいとは限りません。ある程度長い時間を一緒に過ごしてみないと、見極めるのは難しいでしょう。交際中は何から何まで気が合って最高だと思っていても、一緒に住み始めてみたらすれ違いの連続ということもあります。

 「相性がいい人」の脳科学的な定義は「一緒にいて自分の脳が疲れない人」のことです。いちいち細かく説明しないと通じない人と一緒にいると、伝達系脳番地(脳の伝える役割をつかさどる部位)が酷使され、脳が疲れてしまいます。ことごとく意見が対立するなど、理解系脳番地(脳の情報を整理して理解する役割をつかさどる部位)の発達に差がありすぎる人も、脳としてはかなりの負担になります。

 つまり、無駄なエネルギーを使わなくても同じ空間にいられる人。最初から“空気みたいな存在”である人が、脳的には最高に相性がいいのです。その代わり、そういう人との付き合いは小説や映画のようにドラマチックではないかもしれません。エネルギー消費が少ないということは、感情的な振れ幅が小さいということでもあるからです。

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自分の考えを文字にして書くことが恋愛に役立つ