かみじょうたけし(撮影/中西正男)

「ほめて伸ばすとよく言いますけど、ほめて伸びる子はどんな子か分かります? 答えは、全員なんです。ほめたらみんな絶対に伸びます。ただ、ほめただけで伸びた子は9回ツーアウト満塁、土壇場で絶対に打てません。じゃ、活躍する子はどんな子か。これでもかと苦しい練習を与えても、それでも食いついてくる子。ナニな話『いつか、高嶋、どついたる』くらいの気持ちでかかってくる子です」

 これは今でも僕の中の指針になっています。野球だけじゃなく芸人でも、最後の強さというか迫力というか。売れてる売れてない関係なく「オレがオモロイと思っているのはこれや!」という迫力を出せるしか人しか、世の中に刺さらないのかなと思います。

 時代が変わって、高校球児に対する指導法も昔とは変わりました。僕自身は、昔のムチャクチャが良いとは思わないし、殴ってでも本気にさせるという形が良いとは思わない。ただ、「怒る」と「しかる」の差というか、本気で生徒と向き合う。本気で思いを伝える。

 ある意味では、殴られることよりもキツいことになるのかもしれませんけど、その思いは生徒にも長く、深く、伝わると思いますし、それが生徒を成長させるのかなと。厳しさの意味というか、今の時代だからこそ、いろいろ考えるところでもあります。

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野球をやっている小5の息子