松川氏は大阪選挙区の選出だ。以前から衆院への転出がうわさされ、今回も大阪10区で公募に応じたのではないかとも言われていた。

 茂木幹事長の発表会見の直前に松川氏がフランスからの帰国という日程を入れていたため、

「大阪10区は15区が地盤だった加納陽之助氏がくら替えという不思議な形になった。本当は松川氏の転出をほぼ決めていたが、フランス研修が大炎上したので、急きょ差し替えられたという話が自民党内では出回っている。大炎上後に茂木幹事長の記者会見だったので、助かりましたよ。万が一、くら替えを認めてから三角ポーズなら、岸田政権はますます、支持率を落としたでしょうからね」

 と自民党の閣僚経験者は言う。同様の話は、前出の安倍派の国会議員もしていた。

 地元からも批判の声が……

 松川氏の地盤、参院大阪選挙区からも不満の声が上がっている。

 自民党枚方市支部は茂木幹事長に8月7日付で、

松川るい参議院議員のフランス投稿には呆れるところです>

<松川るい参議院議員の選挙区支部長の更迭を求めることが大阪の再生に繫がるものと決しました>

 といった内容の「申入れ」を送った。

自民党枚方市支部が茂木幹事長に送った「申入れ」

 また、これまで2度、松川氏の参院選を手伝ったという自民党の花谷充愉元府議は自身のSNSに、

<松川るいさん! 我慢できないので、言います 娘さんを党の費用でパリ、議員辞職すべきです 最低限、離党ですね 党費と税金に、娘さんの旅費を一部負担させてたのですから発覚してから返すのは泥棒が捕まってから返すのと同じですよね>

 と投稿した。AERAdot.の取材に花谷氏は、

「娘さんを連れて行く、その一部の旅費が自民党の党費から出ている。つまり税金が含まれている可能性がある。これはおかしいでしょう。松川氏は、娘さんの同行に『許可を得た』と話していると聞きました。本当なら誰がそんな許可を出したのでしょう。今回の件は完全にだめ。議員辞職すべきと思っています」

 と話した。

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イライラ募らせる茂木幹事長