頭を下げる林真理子理事長
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 アメフト部員の違法薬物問題を受け、8日、日本大学が会見を開き、林真理子・理事長と酒井健夫・学長、澤田康広・副学長が出席した。神妙な面持ちで現れた三氏は、冒頭、林氏が謝罪の言葉を述べ、数秒、頭を深く下げた。

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 今月3日、警視庁は日本大学アメフト部の学生寮(東京都中野区)に家宅捜索を行い、乾燥大麻と覚醒剤成分を含む錠剤が発見された。同庁は5日、アメフト部員の北畠成文容疑者(21)を大麻取締法違反と覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕。北畠容疑者は、先月6日、日大アメフト部の学生寮で覚醒剤約0.198グラム、乾燥大麻約0.019グラムを所持した疑いがあるという。

 日大側が違法薬物と思われる植物片を発見したのは7月6日。大学職員が寮の部屋を点検していた際に、北畠容疑者が提出してきたという。その後、日大が警視庁への連絡を取ったのが同月18日。2週間近くが経過しており、この点について、記者の質問が集まった。それに対し部内の調査などを担当した澤田氏はこう説明した。

「7月6日に植物細片を見つけた際は、かなり微量であり大麻とは確信できなかった。また、錠剤については発見できなかった。まずは本人に反省させ、自首をさせたいと考えていたが、すぐに自首できる状況ではないと判断した。また、時期的に最終講義や試験の日に当たっており、学生は学業が優先のため日中にヒヤリングができず、なかなか調査が進まなかった」

 さらに8月2日に日大側が出していた「違法な薬物が発見されたとの事実は確認できておりません」とするコメントについても世間の批判が向けられた。

 これの発言について林氏は「混乱を招いてしまった。学生寮で発見されたものが違法な薬物かどうか警察に確認してもらっているところで、その結果の連絡を受けていないという意図の発言だった。言葉足らずだった。反省している」と謝罪し、隠蔽する意図については否定した。

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