大腸がんには年間15万人以上がかかっており、がん種別で第1位です(2019年)。また、毎年、5万人以上が大腸がんで亡くなっており、とくに女性ではがんのなかで最も死亡者数が多いのが現状です(20年)。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は毎年、全国の病院の1年間の手術数を調査しており、創刊21年目を迎えた2023年版では、2021年1年間に実施された手術数のランキングを掲載しています。ここでは、大腸がん内視鏡治療数の全国ランキングをお届けします。
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週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は手術数を指標とした病院選びガイドとして2003年に創刊し、今年は21年目となります。各種のがん、心臓病、脳疾患、首・腰など、治療法別に30種類の設問が異なる調査用紙を作成し、全国4000を超える病院に対し約2万6千枚を配布。2022年9月から23年1月までの調査期間に回答のあった病院を、全国、地方別にランキング化しています。のべ4845病院を掲載しています。
今回紹介するのは「大腸がん内視鏡治療」。大腸がんの根治治療はがんを切除することが基本で、その方法には、外科手術と、内視鏡を肛門から挿入しておこなう内視鏡治療があります。
治療を始める前の診断で、がんが粘膜から粘膜の下にある粘膜下層の浅い層にとどまっている早期がんと診断された場合は内視鏡治療の対象となり、それより深くまで浸潤していたり、さらには周囲のリンパ節などに広がっている場合は外科手術となります。内視鏡治療は、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)が主流となっています。
がん診療連携拠点病院と、厚生労働省が2022年3月にホームページに公開した20年度のDPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告の中から、結腸、直腸肛門の悪性腫瘍のデータそれぞれを抽出し、手術ありの退院患者数が20例以上の1077病院を対象に調査しました。21年1年間の大腸ESD(腺腫含む)の治療総数で並べた全国ランキングです。前年の2020年の1年間の実績も記載しています。