写真はイメージ(gettyimages)

 大麻をめぐる問題に揺れる、日本大学アメリカンフットボール部。2018年に関西学院大との定期戦で「悪質タックル」問題を起こし、「名門」としての評判は地に落ちることになった。そのタックル問題の経緯を振り返る。

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 日大アメフト部は2017年、甲子園ボウルで宿敵・関西学院大を破り、27年ぶりに王座を奪還した。
 しかし、翌年5月に関学大との定期戦で、「悪質タックル」問題は起きた。日大の選手が、パスを投げて無防備だった関学大の選手の背後からタックルをして、負傷させたのだ。
 指導体制のあり方などが問われ、当時の監督やコーチは退任することに。チームは公式戦への出場資格停止処分を受けた。
 

コーチが「潰せ」。関学大選手を負傷させた日大選手が証言

 関学大の選手を負傷させた日大の選手が会見。丸刈り頭のスーツ姿で現れた選手は、「大きな被害と多大な迷惑をかけたことを深く反省しております」と深々と頭を下げた。そして、問題となった試合の数日前に「やる気が足りない」などとして練習から外された後、コーチから「相手のクオーターバックを1プレー目で潰せ」などと言われたと述べた。

被害者への謝罪を却下した内田監督の卑劣 日大加害選手の“懺悔”会見全文(上)
https://dot.asahi.com/articles/-/114529

日大加害選手の“懺悔”会見全文(中) 退場後、泣いたらコーチに『優しすぎるからダメなんだ』
https://dot.asahi.com/articles/-/114530

日大加害選手の“懺悔”会見全文(下) 「秋も関学との試合あるのでQBがけがしたら得」
https://dot.asahi.com/articles/-/114531

「指示」はあったのか。選手の証言を否定した前監督ら

 日大の選手は会見で、前監督やコーチからの指示があったと説明した。しかし、前監督らはその直後に開いた会見で、選手に対する明確な「指示」を最後まで否定した。

日大の内田前監督らが会見でまさかの否定 「ラフプレーは日大の伝統…」とアメフト連盟元監督
https://dot.asahi.com/articles/-/99290
 

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