日本では「韓国のお酒」といえばマッコリだが、韓国では「おじさんが飲むお酒」という印象が強く、あまり好まれてこなかったという
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 今夏の海外旅行先でトップクラスの人気を誇る韓国。その最大の楽しみはグルメだろう。韓国は、定番の焼き肉から、ピリ辛鍋、さっぱりスープ、オシャレなカフェ飯にスイーツまで、1日3食ではとても回り切れない食の宝庫だ。特に真夏は、真っ赤なピリ辛料理に食欲を刺激され、冷たいアルコールとともに韓国の夜を堪能したい。

 8月7日にに2024-25年版が発売されたばかりの『ハレ旅 ソウル』は、2泊3日で食のトレンドを押さえた11品を制覇するモデルプランを紹介するなど、グルメ情報も充実。今回はこの本から、韓国のお酒と現地料理のベストな組み合わせを紹介したい。フランスではワインと料理の組み合わせをマリアージュ(=結婚)というが、これは韓国のお酒でも言えること。もちろん、好きなものを好きなように食べるのが一番だが、多くの韓国人が好んで組み合わせる「料理×お酒」をオーダーすれば、地元っ子の気分を味わえる。

 韓国で飲まれているお酒は、ビールと焼酎が主流だ。

 韓国ビールは軽い飲み口で食事の邪魔にならないので、どんな料理にもしっくりなじむ。Cass Fresh(4.5%)とHite(4.5%)が2大ブランド。前者はほんのり苦味があってビールらしい味わいだが、全体的に薄めで飲みやすい。後者は苦味が少なく、やや酸味が感じられ、のどごしがいい。

チキンとビールは切っても切れない関係。チキンの油っこさも炭酸でさっぱり!写真のクリスピーチキン(キョチョンチキン弘大店)は1万7000ウォン

 ビールと聞いて真っ先にオーダーしたいのが「チキン」。チキンとビール(韓国語でメッチュ)の組み合わせを指す「チメク」という言葉があるほど、韓国ではド定番だ。生きたテナガダコと野菜をコチュジャンで炒めた「ナッチ」は、真夏に汗をかきながら頬張りたい一品。辛さをビールでさっぱり流し込む爽快感に、ビール、タコ、ビール……を無限ループしてしまいそうだ。

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飲みすぎた翌日に効くスープ