「コンビニ百里の道をゆく」は、53歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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待ちに待った、アフターコロナの夏休み。5類に移行して本格的に行動制限なしで過ごせるとあって、思い切り満喫しているお子さんたちも多いのではないでしょうか。
子どもたちにとっての夏休みの体験は、成長のためにも、今後の人生の糧になるという意味でも、ひじょうに大事なものではないかと思います。
私自身思い返しても、小学校4年生のときに参加した林間学校や、小学校5、6年生で参加した臨海学校は、とても楽しい思い出です。
林間学校では山に登ったり、夜は墓地で肝試しをしたり。臨海学校では遠泳に挑戦したり。他にも地域の盆踊り大会や自治体のお祭り、花火大会など、地域イベントがたくさんありました。それらに参加して、ワクワクドキドキしながら過ごした思い出があります。小学校のときの夏休みは本当にすごく長く感じましたね。
コロナ禍で自由に遊べない夏休みが3回もあったことは、子どもたちにとってマイナス面も大きかったでしょう。ただ、きっと当の子どもたちや学生さんたちは、自分なりに工夫してそれぞれの夏休みを過ごしたんじゃないかなとも思います。
たくさん本を読んだり、ITを使って何かに挑戦したり。この3年間だからこその「チャレンジ」ができた面もあったでしょう。そんな経験も、今後どこかで生きてくることを願いたいです。
そしてこの夏からはまた、小学生も中学生も高校生も、ぜひ活動的に過ごして、仲間との非日常体験を通じて心も体も大きく成長する夏休みになるといいですね。
大学生なら海外に一人旅するもよし、いろんなアルバイトに精を出すもよし。「私の人生、こういう方向に行ってみようか」。そんな道筋がそろそろ見えてくるような、かけがえのない夏休みにしてほしいと思います。
竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長