勉強をするというと「努力」とか「気合でがんばれ」という言葉がもれなく付いてくると思いませんか? 努力が大好きな人やがんばることが必要だと思っている人には、頑張ってもらうとして、「めんどくさい」とか「努力とか無理」という人はどうしたらいいのでしょう。そんな悩みに応えてくれるのが 『9割の「努力」をやめ、真に必要な一点に集中する勉強の戦略』(岡健作著・朝日新聞出版)です。筆者の岡健作さんは「努力」が大の苦手。その岡さんは効率的に勉強するために「勉強の戦略」を立てます。そのノウハウを同書の一部を抜粋、再編集して解説します。
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■「努力」よりも価値があること
「がんばる」ことは、しんどいし、めんどくさいですよね。
その一方で「ちりも積もれば山となる」「継続は力なり」など、がんばることを後押しするようなことわざを、皆さんも一度や二度耳にしたことがあると思います。
一方で、実際はあらゆる場面で、みんな「ラク」をしています。
たとえば、毎日の通勤の際、多くの人は電車や自転車、車を使っていますね。
「毎日3時間かけて歩いて通勤します。努力は美しいので」なんて人はいません。
みんな本質的には、「めんどくさい」「楽しくない」「好きじゃないことは、極力やりたくない」んです。
面倒なことは効率化して、好きなことができる時間を増やしていく方がいい。移動手段として徒歩を選択することはできますが、多くの人は「好きなことができる時間を増やしたい」と考えているから電車に乗っているのです。
もしそんな風に思えるのであれば、あなたにはすでに「勉強の戦略」を練るための準備が整っています。
■ぼくには、努力の才能がなかった
ぼくも、小さいころから、努力することが大の苦手でした。
一方で、ぼくの弟は、とても努力ができるタイプの子でした。小学生のころから、弟は地域のソフトボールチームに所属して、雨が降ろうが雪が降ろうがお構いなしで、毎朝早くから起きて素振りをしていました。その後、中学では野球部に入り、遅くまで部活をやって、へとへとになって帰ってきて、そのうえ勉強もしっかりやる。