今年1月に自身2枚目となるアルバムをリリースし、2月からは全国でツアーを実施した。ツアーではつらいときも応援し続けてくれたファンに直接感謝の言葉を伝えたいと語っていた。ツアーを終えて感想を聞くと、「私が感謝を伝えたかったのに、逆にファンの皆さんから『勇気をもらった』『頑張って』を励まされた」と振り返った。

 このときファンの声はryuchellさんをとても後押ししている様子だった。そして、ryuchellさんは婚姻解消後の批判を受け、自分が表に出ていいのか悩んだとしたうえで、こう力強く語っていた。

「去年の8月に新しい家族のかたちになることを公表して、さまざまなお声をいただき、思い悩むこともありました。だけど、私の中では答えが出た感じで、望んでくれるファンの方々がいる限り、私は自分らしい生き方を体現し続けようと思っています。私はいま自分を表現できることで、とても幸せを感じています」

「人にはいろんな生き方があると思いますし、いろんな家族のかたちも、愛し方があると思います。いろんなものに何通りものかたちがあって、『これが幸せ』とか、『これが正解』というものはないんだと思います」

「幸せのかたちって本当にたくさんあると思います。人それぞれの多様な答えが尊重されるようになればいいなと思います」

 表に見せない悲しみもたくさん抱えていたのだと思う。それでも、どんな時でも、丁寧な口調で話をしてくれたryuchellさん。残してくれた言葉の一つ一つを大切に伝えていきたい。

(AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

※厚生労働省は悩みを抱えている人に対して、主に以下の相談窓口などの利用を呼びかけています。

・#いのちSOS(電話相談)

https://www.lifelink.or.jp/inochisos/

・チャイルドライン(電話相談)

https://childline.or.jp/index.html

・生きづらびっと(SNS 相談)

https://yorisoi-chat.jp/

・あなたのいばしょ(SNS 相談)

https://talkme.jp/

・こころのほっとチャット(SNS 相談)

https://www.npo-tms.or.jp/service/sns.html

・10 代20 代女性のLINE 相談(SNS 相談)

https://page.line.me/ahl0608p?openQrModal=true

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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