ここの卒業生が人道支援団体などで活躍することも大切ですが、子どもたち一人一人が学んだこと、学校のこと、自然のこと、環境のことを親や友人に話し、その考え方を周囲と共有すれば、それが裾野から広がっていくはずです。
今すぐ何かの形にならなくても、子どもたちの心の中にしみ込んだものが、きっと将来の行動を決めるときの基準や指針になる。それがこの学校で学んだ意義になるのだと思います。「一人だけじゃ変わらないけど、一人からしか変わらない」という卒業生の露木しいなさんの言葉が、学校を見たときにすーっと胸にしみるような気がしました。
(構成/生活・文化編集部 上原千穂)