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こうした検察の主張に対し、山本被告の弁護人は、
「(山本被告は)無罪であるが、もし犯罪が成立しても(嘱託殺人の)幇助(ほうじょ)にとどまる」
と主張している。
女性の父親は裁判を傍聴後、
「複雑な思いですね。法廷で山本被告の顔を見たがそんなことをするようには見えなかった。大久保被告が糸を引いていたのかな。山本被告は大久保被告に押し付けているように感じられた」
と話した。
検察が冒頭陳述で主張したのは、大久保被告が実行犯、山本被告がそれを手伝ったという図式だ。これと同じ構図で、2011年に山本被告の父親への殺人罪ですでに懲役13年の実刑判決を言い渡されている山本被告(現在控訴中)。
医師がALS患者に対する嘱託殺人罪に問われるという前代未聞の事件の裁判。京都地裁には雨の中、傍聴券を求めて大勢の人が並ぶなど関心の高さをうかがわせた。
(AERA dot.編集部 今西憲之)