放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、映画“マリオ”について。
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映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が大ヒットしています。公開二日目に家族3人揃って見てきました。僕は1972年生まれの51歳。小学5年生の時にファミコンを買ってもらい、マリオブラザーズのおもしろさに衝撃を受け、中学になるとスーパーマリオが発売になり、度肝を抜かれたそんな世代。大人になってからも、マリオだけは新作が出るとやり続けていました。
そして、7歳の息子・笑福は、任天堂スイッチの「スーパーマリオ オデッセイ」をやる僕の横でマリオに魅了されたのが3歳のころ。僕の横でやったつもりになり、YouTubeでHIKAKINのゲーム実況を見てどんどんマリオにハマっていきました。親子二代、マリオをやり続けています。妻はゲームはまったくやらず。
映画を見に行き、僕は泣きそうになりました。40年近くやり続けているマリオが、世界的に大ヒットして共感を得ていることに。
正直言いますと、ストーリーはあってないようなもの。ただ、マリオをずっとプレイしている僕と笑福からすると、やっているからこその「これこれ!!」と言いたくなるものが沢山あり。確認と共感的な。この後何が起きるか大体わかるのに興奮していく。この感覚なんだろうと思う。
ディズニーランドの「スター・ツアーズ」に乗っているような、そんな感覚に近い。だけど、さらに近いのは、超おもしろいゲーム実況を見ているようなそんな感じなのかもしれない。
おなじみの「?」ボックスから出てくるあのアイテムに「これ出ると超ラッキーなんだよな~」と、まさしくゲーム実況を見ているような思いで楽しんでいる。ちなみに妻も超面白かったと言っていました。
見た人の感想は賛否あるようですね。そりゃそうです。これだけ大ヒットしていると目線も上がるし。だけど、映画って色々な形があっていいと思うんです。子供と同じ空間で同じものを見て興奮して感動できる。たったの1時間半で。これってなかなかないですよね。