ウォーキングいつまで続くかは気温次第?(イラスト:サヲリブラウン)
ウォーキングいつまで続くかは気温次第?(イラスト:サヲリブラウン)
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 作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活躍するジェーン・スーさんによるAERA連載「ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして」をお届けします。

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 4月半ばからウォーキングを始めました。これから暑くなるというのに、スタートするタイミングが悪いなあと我ながら思います。

 とはいえ、いまや東京で「暑くも寒くもなく花粉も飛んでいない梅雨以外の時期」なんて4月下旬から6月頭までと、10月から頑張って年末くらいまで。夏になると夜もうだるような蒸し暑さです。ラジオで毎日「熱中症に気を付けて!」と言いながら、自分が倒れては元も子もない。よって、いつまで続けられるかは気温次第。

 歩き始めて、1万歩ちゃんと歩くことはなかなか大変だとわかりました。ちょこちょこした移動も含めた「1日に1万歩」なら、一駅手前で降りるなどの工夫次第でどうにかなる。しかし「歩くぞ!」と心に決めて、運動としてのウォーキングだけで1万歩を達成するのはなかなかヘビー。先日は、夜に1時間半6キロシャキシャキ歩いてみたけれど、それでも9千歩程度でした。一気に1万歩を目指すのは、週末に1度できたら御の字でしょう。

 平日は1日3回程度に分けて歩きます。理想的なのは、自宅からラジオ局、ラジオ局から事務所、事務所から自宅をすべて徒歩にすること。これで1万歩は余裕です。

イラスト:サヲリブラウン
イラスト:サヲリブラウン

 私は汗かきなので、歩き始めて5分もしないうちに滝のような汗が顔面や背中に滴ってきます。リュックには着替えのTシャツが入っているから大丈夫だけれど、それにしても汗だく。

 生活を変えると、気になるものも変わって面白いですね。昔はスポーツ用と銘打った強力な日焼け止めがドラッグストアに必ず置いてあったけれど、いまは街使用向けのものですらSPF50が標準となり、あとは落ちにくさが問われるわけですが、ウォータープルーフ機能を強く謳っているものは意外と少ない。「汗、水に強い」と控えめに書いてあるくらいです。肌に悪そうな印象を持たれたくないからなのかしら。

 朝、やや頼りなさを感じる日焼け止めを顔や首、腕に塗りたくり、日傘を右手に、タオルを左手に家を出る毎日。途中、コンビニで水を買い、ごくごくと飲みながら40分。気温25度くらいまでなら、なんとか体力を温存しながら歩けます。ラジオが終わったらまた歩くのだから、私はやはり体力があるほうと言えるでしょう。強い体に産んでくれた親に感謝です。

○じぇーん・すー◆1973年、東京生まれ。日本人。作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニスト。著書多数。『揉まれて、ゆるんで、癒されて 今夜もカネで解決だ』(朝日文庫)が発売中

AERA 2023年6月5日号