子どもの資産運用は大人以上に長期投資になるはずなので、投資する金融商品は、30年後、40年後も存在していそうなものを選ぼう。
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」など、世界中の株に投資するタイプの投信が無難か。
子どものためになる金融商品に責任を持って投資したい。
次に非課税で保有できる期間について。もともとのジュニアNISA制度から、少し変更された。
「買った年から5年間は非課税です。2023年に買ったら、2027年12月まで。この時点でお子さまが成人年齢の18歳に達していなければ、『継続管理勘定』という口座に自動で移ります」
継続管理勘定とは、新たに買うことはできないが、非課税で保有できる「箱」のようなもの。
「これまで、継続管理勘定に移すには所定の手続きが必要だった。ジュニアNISAの制度終了に伴い、当初5年の非課税期間内に売却していなければ、自動で移るように変更された」(金融庁)
■好きなときに現金化
当初5年の非課税期間内でも、継続管理勘定に移ったあとでも、好きなときに資金を引き出せる。
以前は、金融商品の「売却注文」は出せるのだが、子どもが成人するまで資金を引き出せないルールになっていた。
この「資金ロック」が使い勝手の面で評判がよろしくなく、ジュニアNISAの普及を妨げていた可能性がある。
皮肉な話だが、終了間際にして使い勝手がよくなったわけだ。なお、引き出しの際には注意点がある。
「途中引き出しは可能だが、一部だけを引き出すことはできない。引き出すなら、ジュニアNISA口座に入っている資産のすべてを一括で引き出すのみ」(金融庁)
子どもが2024年以降、18歳になったとき「大人用」の証券総合口座が開設される。
「ジュニアNISAの口座を持つ子どもが成人すると、自動で新しいNISA口座も開設される。