世の中はいろいろな略語があふれている。「ドラクエ」「ミスチル」など長い名称の数文字を取って略したり、英文表記の頭文字を取って並べた「頭字語」がある。頭字語を使った企業名、ブランド名はよく目にするが、意味を知らずにそのまま覚えている場合が多いのではないだろうか?
そこで、ちょっと気になるアルファベット羅列型のIT関連企業名、ブランド名の由来を調べてみた。英文表記だけでなく、ローマ字表記した日本語の略語など実にさまざま。たとえば、誰でもよく知るNHKは「Nippon Hoso Kyokai(日本放送協会)」の略。このパターンでかなり意外なものではDHCがある。さて、何の略? 答えは本文の最後に。
◆NEC
通信インフラ設備の分野や国内首位を誇る電気機器メーカー「日本電気株式会社」のブランド名。創業時の英文社名「Nippon Electric Company,Limited」の頭文字をとったもの。1899年に日本で初めての外国資本(米国ウェスタン・エレクトリック社:現在のアルカテル・ルーセント社)との合弁会社として設立された。
◆CAPCOM
アーケードゲームやコンシューマーゲームの開発と販売を行う日本のゲームメーカーの社名。もともと電子応用ゲーム機器の開発・販売を行う「アイ・アール・エム株式会社」の販売部門として設立された。正式名称は株式会社カプコン(CAPCOM CO., LTD.)。由来は企業名の頭文字ではなく、アイ・アール・エム社の系列会社だった時の「日本カプセルコンピュータ株式会社」を縮めたもの。
◆TDK
電子デバイス、電子素材部品の開発、製造、販売を行っている電気機器メーカーの企業名。東京工業大学の研究者によって発明された磁性材料「フェライト」の工業化を目的として創業した当時の社名のローマ字表記「東京電気化学工業(Tokyo Denki Kagaku)」の略が、現社名「TDK株式会社」の由来。