※写真はイメージです (GettyImages)
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「最近疲れやすい」「元気がないのは年のせい?」。そう感じている人は要注意。その症状、実は心臓の状態と関係しているかもしれない。特に高齢者は、心臓が弱ってくると心不全につながりやすい。その危険性を知っておこう。

【図】心不全の進行を表したグラフはこちら

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 心不全の在宅医療について、医療法人社団悠翔会の理事長で診療部長の佐々木淳医師に聞いた。同会は首都圏に18カ所、全国計21カ所で訪問診療を行っている。

 開口一番、佐々木医師はこう話す。

「長生きすれば心臓の機能は落ちていきます。高齢者に心不全が多いのは当然のことで、訪問診療をしているクリニックで心不全を診られないというのはないと思います」

 心臓の機能をみる指標を心係数というが、30代を100とした場合、80代では60~70まで下がる。そうなると、病気なのか、年相応なのか──つまり医療が必要かどうかがわかりにくくなる。

「当院で診ている心不全の患者さんは、大きく2タイプに分かれます。一つは、心筋梗塞(こうそく)や不整脈などの基礎疾患があって心不全を起こしている方で、もともと診てもらっている医療機関から引き継いだケースです。もう一つは、別のところに持病があって往診していくなかで、『心臓も弱くなっていますね』と心不全が見つかるケースです」

 佐々木医師の在宅クリニックでは新規で紹介される患者の25%が前者のタイプ、50%が後者のタイプだという(残りの25%は心不全のない人)。

■感染や食べすぎ心肺機能に負担

 高齢者はあまり体を動かさないこともあって、心臓に負荷がかかりにくい。そのため心不全を患っていても症状が出にくいという特徴がある。だが、ちょっとしたことで急激に症状が悪化する急性増悪を起こすと、命にかかわる。

「怖いのは風邪やインフルエンザなどの感染症で、心肺機能にものすごく負担をかけるのです。ほかには食べすぎや飲みすぎもきっかけになります」(佐々木医師)

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