「イン・ザ・ベッドルーム」「リトル・チルドレン」などで世界に衝撃を与えたトッド・フィールド監督の16年ぶりの新作「TAR/ター」。本年度のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞など6部門にノミネートされた。
リディア・ター(ケイト・ブランシェット)に、かなわぬ夢などなかった。アメリカの5大オーケストラで指揮者を務めた後、世界最高峰のオーケストラの一つであるベルリン・フィルの首席指揮者に就任、7年を経た今も変わらず活躍。彼女は並外れた才能とそれを上回る努力、類いまれなるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに成功する。
今や作曲家としても、圧倒的な地位を手にしたターだったが、マーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャー、そして新曲の創作に苦しんでいた。そんな時、かつてターが指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは、追いつめられていく──。
本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)