さらに、家族思いな一面もある。「霜降りバラエティ」(テレビ朝日系、20年10月29日)では、両親に家を買うことを一つの目標にしようと決めていたと語り、実際に家族のために家を購入。長らく団地に住んでいた両親に、2台分の駐車場と広いリビングのある4LDKの新築一軒家を4000万円、35年ローンで契約したと話していた。20代(当時)で両親に家をプレゼントするとは、家族を幸せにしたいという気骨のようなものを感じる。

「当然、相方思いなところもあります。21年に公開された霜降り明星のYouTubeチャンネルで、粗品が『休みの日の昼飯』として、カットされたステーキ1つに個包装になったバター1個をのせて食べ続けるというバターの爆食いを披露。これにせいやは『やめて! やめて!』と大声で叫び、『アカン。ちょっと次の回で説教します』『ホンマやめとけお前。体壊すて』と本気で心配。コメント欄にも『せいやさんが必死になって止めようとしてるのなんかかっこいい』『せいやが説教してくれるのがほんまにありがたい』など、発言には好意的な声が見受けられました」(同)

■粗品と組み合えるのはせいやだけ

 元「週刊SPA!」副編集長・芸能デスクの田辺健二氏はこう語る。

「高校時代に『ハイスクールマンザイ』という高校生お笑いNo.1を決める賞レースで粗品さんとは別のコンビとして出場し、しのぎを削った間柄でした。その後、粗品さんはピン芸人になり、19歳で『オールザッツ漫才』のネタバトルで優勝するなど華々しいスタートを切って成功したのですが、そんな彼がどうしてもコンビを組みたかったのがせいやさんだった。コンビ結成6年目でM-1を制することができたのも、あの革新的なスピード漫才に丁寧に織り込まれた“動きのあるボケ”があったからこそ。粗品さんという“才能の塊”に対してしっかり組み合える芸人であることは間違いないですし、お互いにリスペクトがあるのも見ていて好印象を受けやすい。モノマネもしゃべりもピン芸も全方位的にスキルが高い人ですし、“第七世代”というキャッチーなワードを生み出すセンスも持ち合わせている。せいやさんの存在が、お笑い史にしっかり刻み込まれることは間違いないと思います」

 風貌からは想像できないほどの「男気」を持つせいや。そのイメージが広まれば、ますますテレビでの活躍が期待できそうだ。

(丸山ひろし)

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