放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、子どもと一緒にゲームをすることについて。
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Nintendo Switch『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が5月に発売されて、たった3日で世界販売本数1000万本を突破したというニュースを聞いたとき、「へ~、そうなんだ」くらいにしか思っていませんでした。
ゼルダの伝説の一作目が発売されたのは、1986年。僕が中学生の時。当時はファミコンのディスクシステムで発売され話題になりました。が、その時、僕はゼルダをやりませんでした。そこから30年以上、僕の中では「ゼルダ」は自分の人生に関係ないと思っていた。
が、今回の新作、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、ティアキンと呼ばれて、周りから「今回はめちゃくちゃおもしろい!」とやたらと聞くので、さすがに引っ掛かり始めました。
そして息子、笑福は7歳。ゲームが大好き。最近はずっとスプラトゥーンを中心に遊んでいましたが、スプラは51歳の僕には画面が揺れてしんどくて、やっていません。
時折、笑福と一緒に出来るゲームが出てくると、父と子供の会話が一気に増えます。なので、笑福に「ゼルダ、やってみたい?」と聞きましたが「俺は興味ないよ」と冷たい反応。
ですが、なんか気になって、買ってしまいました。そして、やってみると、その美しいグラフィックに速攻引き込まれる。息子も隣で興味津々。ゲームを始めてみると、今まで人生で一度もゼルダを経験してこなかった「ノー」ゼルダの僕にとってもとても分かりやすい。全然ストレスがない。ゲームが進んでいくと、そのとてつもなくおもしろいストーリーと、ゲーム性にすっかりゼルダの虜。
これってすごいことですよね。大ヒット作で、シリーズものなのに、初心者が入りやすく、楽しめるようにしてるってなかなか難しい。