そして息子は。すっかりゼルダの虜です。一緒にプレイしています。僕がやっては息子が隣で見て、息子がやる時は僕が見て。

 正直、2年くらい前まではなんのゲームをしても、僕の方がうまい自信がありましたが、小学二年の息子のほうが吸収もめちゃくちゃ早い。それでも時折、僕の力が勝る時もあって。

 なかなか子供と共通の話題を作るって難しいなって思う。でも、ゲームだとそれがあって、その時間がまあまあ長く続く。そして「成功」への共通体験になる。だから親子でのゲーム体験って本当に素晴らしいなって思うんです。時間がかかるからこそ、いいんですよね。

 ちなみに、そんな息子の授業参観があり、先日行ってきました。教室の後ろの壁に、生徒たちが自分で書いた自己紹介文がありました。そこに「じぶんのいいところ」と書かれているところがありました。

 そこに笑福の文字で書いてありました。「ともだちをみすてないところ」と。

 それ見てなんだか胸が熱くなりました。

 ゼルダを一緒にやってても、てこずる僕を笑福は決して見捨てない。

 勉強なんかできなくてもいい。大好きなものがずっとある人生でありますように。

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)、長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が好評発売中。漫画原作も多数で、ラブホラー漫画「お化けと風鈴」は、毎週金曜更新で自身のインスタグラムで公開、またLINE漫画でも連載中。「インフル怨サー。 ~顔を焼かれた私が復讐を誓った日~」は各種主要電子書店で販売中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)が発売中。

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