「コロナ禍では、絶対に上演は不可能でしたね」
【写真】彫刻のような美しさ。鍛えた体の写真をツイッターにアップした西川貴教さんはこちら
そう西川貴教さんが断言するステージが、2020年の新型コロナウイルスによる公演中止から3年の時を経て、東京と大阪の2カ所で上演される。ステージのタイトルは「バーン・ザ・フロア」。ワルツやタンゴ、サンバのようなペアダンスを中心に、ストリートダンスやコンテンポラリーダンスの要素も取り入れた、「ダンスのフルコース」とも呼ばれるダンスショーだ。出演するのは、世界競技ダンス界でトップのダンサーたちで、日本でも過去10度の公演で45万人の動員を果たしている。その中止になってしまった20年の日本公演に、西川さんはスペシャル・ゲストシンガーとして参加するはずだった。
「僕の場合、舞台に出演するときはいつも、『この年は舞台の年』みたいな感じでスケジュールを切るんです。20年も、『やるぞ』と決めて準備していたんですが、あいにく中止になってしまった。ただ僕の場合は21年がデビュー25周年イヤーだったこともあって、コロナ禍でも他のアーティストに先んじて全国ツアーをしたりしていました。特にこの半年ぐらいは、声出しも解禁されて、状況の大きな変化を日々感じながら今に至っています」
さかのぼること4年、まだ世界が新型コロナウイルスに覆われる前、韓国の仁川で、「バーン・ザ・フロア」のステージを初めて体験した。
「いわゆるペアダンスに触れる機会って、日本ってそんなに多くないんですよね。クラシックバレエよりは砕けているし、でもヒップホップほどストリートに傾きすぎていない。社交ダンスの持つ伝統や歴史も感じられるから、ショーとしての完成度がすごく高いんです。客席を巻き込んでいくような仕掛けも満載で、踊れる人も踊れない人もみんな平等に楽しめる。ただ、世界チャンピオンみたいなメンバーの集まりに、いくらスペシャルゲストといっても僕のような素人が、ステージで踊ろうとは思わないです(笑)。今回はロックとクラシックの融合がテーマ。僕は僕なりに自分の武器で参加できれば、と」