Windowsタブレット欲しさに「Surface Pro3」が買いたいけど、価格は約10万円以上…高くて手が出ない――こう考える方も少なくないだろう。
デルは、Surfaceの対抗馬として新製品を投入した。新型タブレット「Venue 8 Pro 3000シリーズ」(発売日11月5日)と「Venue 11 Pro 7000シリーズ」(同11日)である。いずれもWindows8.1を搭載したWindowsタブレットだ。
「Venue 8 Pro 3000シリーズ」は、2万2980円(税抜)という、価格の安さが最大のウリだ。この価格でワードやエクセルが使えるソフト「Office Personal 2013」がついてくる。このソフトだけでも、定価が3万2184円。今やタブレット本体を買ったほうがかなりお買い得だ。
大きさは8インチで、重さは391グラム。厚さは9ミリで、持ち運びを重視した設計になっている。CPUにはインテルAtomプロセッサーを搭載。Atomプロセッサーは、スーパーのレジなどで使われるCPUだ。消費電力を抑えた半面、グラフィックに凝ったゲームや高画質の動画再生にはあまり向かない。
搭載カメラは、背面に500万画素、前面には120万画素とスペックはそれほど高くないが、それほど支障はないだろう。本体容量は32GBだが、microSDを使えば最大128GBまで容量を追加できる。色はホワイトの1種類のみ。ワイヤレスキーボードやケースといった純正アクセサリーも発売している。
次に「Venue 11 Pro 7000シリーズ」を紹介しよう。この製品の特徴は、何と言っても、SIMフリー端末で、モバイルデータ通信が利用できる点だ。
このモバイルデータ通信機能、実はWindowsタブレットの代表格である「Surface」(マイクロソフト)には搭載していない。外出先でネットに接続するときは、ポケットWi-Fiなどを利用しなければならないのだ。
だが、本製品はそんな煩わしさから解放してくれる。これまでポケットWi-Fiに使用していたSIMカードをそのまま本体に入れれば、ネットに接続できるのだ。
本体のサイズは10.8インチで、重さはSIMフリーモデルで757.3グラムだ。CPUには、「インテルCore Mプロセッサー」を搭載。これは今年8月に発表された新製品で、最新型のノートパソコンにも搭載されているものだ。表と裏の両面にカメラも内蔵しており、背面のメインカメラは800万画素だ。
本体容量は、モバイルデータ通信が可能なモデルの場合、128GBの1種類のみ。Wi-Fiのみのモデルの場合は、64GBと128GBの2つから選ぶことができる。これに加えて、microSDを使えば最大128GBの容量を追加できる。価格はSIMフリーモデルが9万980円、Wi-Fiモデルが7万9980円から発売中(税抜、デル公式サイト内での販売価格、22日現在)。このほか、モバイルキーボードといった純正アクセサリーも発売している。
同じWindowsタブレットでも、安さを追い求めたモデルと、使い勝手を追い求めたモデルが同時に発売したのは実に対照的だ。特に、本家「Surface」にモバイルデータ通信機能の搭載が待ち望まれるなか、デルの新製品登場は大きな刺激になるだろう。Windowsタブレット市場から、今後も目が離せない。