女子中高生を中心とした10代向けコミュニティサイト「Candy」(画像:「Candy」ホームページより)
女子中高生を中心とした10代向けコミュニティサイト「Candy」(画像:「Candy」ホームページより)

 ルーズソックス、ガングロ、ヤマンバメーク、白ギャル、盛り髪、つけま……。日本の女子高生は、時代に応じて独自の流行や文化を発信してきた。近年、そのスタイルは女子中学生にまで広がっているという。

 では、女子中高生の間で最近流行っているものは何だろうか。コミュニティブログサイト「Ameba」を運営するサイバーエージェント(東京都渋谷区)は、2014年上半期(1~6月)に女子中高生(略語でJCJK)の間で流行ったもの、また流行りそうなものを調査した「JCJK流行りものランキング」を発表した。

 調査は2014年7月4日から7日にかけて、Ameba内の女子中高生を対象とした10代向けブログ&コミュニティサイト「Candy」のユーザーを対象に行われ、女子中高生444人から回答を得た。

 調査の結果、「2014年上半期に流行した(または流行しそうだと思った)モノ・コト」(複数回答可)の1位に輝いたのは「壁ドン」(201票)。集合住宅で隣人が出す騒音への怒りを表現するために壁をたたくなどの意味もあるようだが、女子中高生たちの間では、「壁を背にした相手に向かって『ドン』と腕をつき、逃げ場をなくす行為」、つまり少女漫画でよくあるシチュエーションを指すことが多いという。思いを寄せる相手から「壁ドン」されるのは、思春期の女子にとっては胸が高鳴る出来事だろう。進化系では、追い詰める方が部屋の隅に両手両足で張り付く「蝉ドン」という行為も漫画などのネタとしてある。

 2位には友人同士でおそろいのファッションを楽しむ「おそろコーデ」(147票)、3位には動画をリアルタイムで配信出来るウェブサイト「ツイキャス」(120票)がランクイン。

 特筆すべきは4位の「スクールラブ」だ。ネーミングからして甘酸っぱいが、教室や制服、黒板など、学生ならではのアイテムを使って、ラブラブな写真を撮ることを指す。TwitterなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)への投稿写真から人気に火が付き、インターネット上で様々なシチュエーションの写真が拡散されている。教室内で抱き合う、机を挟んでおしゃべり、黒板に描いた相合傘を背に寄り添う写真の数々は、見る者をノスタルジックな気分にさせる。5位が「動画投稿」(56票)だったこともあり、女子中高生の流行は、「SNSから生まれ、SNSによってさらに広がる」(同社)傾向にありそうだ。

 気になるファッションアイテム部門(複数回答可)もチェックしてみよう。1位は「サスペンダー」(130票)、2位はハートや星、など、様々な模様がある「柄コン(柄入りコンタクトレンズ)」(98票)、3位は両肩を出すセクシーな「オフショルダー」(93票)となった。

 若さゆえというか、社会人になれば職種によっては挑戦しにくいアイテムが並ぶが、驚いたのは5位に懐かしのアイテム、「ルーズソックス」(59票)が入ったことだ。1990年代に大流行したが、その後はハイソックスなどに押されてほとんど見かけなくなった。ところが2014年初めごろからじわじわとブームになったらしい。以前のものより丈は短め、私服に合わせても使える、すっきりとしたお洒落アイテムに生まれ変わったようだ。

 次々と生まれては消えていく女子中高生の流行。「Candy」を眺めながらちょっと気恥ずかしいような、昔懐かしい気分に浸ってみてはいかがだろうか。