歌や芝居のスイッチが入ると、顔つきだけでなく声色も変わり、その時々の世界観に没入していける俳優だが、スイッチが入っていないときの彼は、どこかふんわりした雰囲気をまとっている。それなのに、さまざまなジャンルの仕事を完璧に仕上げてくる仕事人。仕事を決める上で、優先させていることは何なのか。
「たしかにスケジュールは詰まっていますけど、好きなことなので、忙しいとか大変だという感覚はないです。それに仕事っていうのは、誰にとってもラクしてできるものじゃないと思うから。お客様の前で歌ったり芝居したりできるだけで感謝なので、やれることは全部やりたいですね。いただいたお話は、スケジュールが許す限り全部(笑)」
(菊地陽子、構成/長沢明)
※週刊朝日 2023年3月24日号より抜粋