矢野沙織
「ビビる女の子」
ちょっと書いていたら怖くなってきたので、私が幽霊に勝った話をします。
あれはどこだったか、連日の地方遠征をしていてかなり疲れており、しかもマネージャーによれば確か台風が来ているとかで、大事を取って予定より４、５時間も早い朝一で空港に行こうということで、誰も悪くないだけに発散することもできない私のイライラは限界状態でした。
むしゃくしゃしながらホテルへ戻り、急いでお風呂に入り、とにかく早く寝てしまおうとベッドに入りました。
寝付いてから恐らく２、３時間後、なんだか首が苦しい。かといって金縛りで動けない。目も開けられない状態でしばらく。また変に冷静になっていると、どうやら手の大きさや首を絞めるつたなさから見るに子供のようでした。
その時の私は、もう怖いというより、睡眠を妨害してくる何者にも怒れる状態でしたので、思い切りわあ！と声を出し、ひと思いに寝返りをうち「ホントやめて！マジでうざいから！」と怒鳴ると、そこには顔こそよく認識できませんでしたが、明らかにびっくりした女の子が立っていて、一瞬でスッと消えました（笑）
勝ちました。
「父」
最後まで怖いとアレなので、おもしろお化けの話で終わろうと思います。
私の父は２年前に亡くなったのですが、生前の父は色々とおかしな人で、よく気が合い、趣味も合い、長電話をすることもしょっちゅうな親子でした。
そんな父に癌がわかってから４年の闘病生活の末に終止符を打つことになったのですが、病床で「もし本当に死してなおも人間界を行ったり来たりできるなら、お前んちの曇ったガラスなんかに馬鹿みたいな落書きをしてみせよう。」と言っていました。
父が死んで久しいのに、うちのガラスは曇ったら曇ったままなので「あー、やっぱり成仏しちゃうと馬鹿なことするためだけにはそう簡単にこっちに来れないもんかね。」と思っていました。
すると先日、家で一人でいるところ、リビング横の壁を取っ払ってしまってがらんどうの部屋からおならの音が聞こえましたとさ（笑）
きっと気付かれようと、生前よくしていた変な踊りともつかないような動きを目の前でしていたのだろうな、と思うとおかしかったです。
まだまだあるので、また夏が来たらお話しますね。
ではでは、幽霊には気付いていないふりと、強気が大事ということで、また次回。［次回９／２（月）更新予定］
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矢野沙織 Ｌｉｖｅ Ｓｃｈｅｄｕｌｅ
8/10（土） 那覇Paker's Mood Jazz Club
9/14（土） 東海文化センター GIRLS JAZZ LIVE in TOKAI
9/20（金） 目黒ブルースアレイ
9/21（土） 西新井カフェクレール
11/16（土） 横浜市栄区民文化センターリリス
詳細はこちらより
http://www.yanosaori.com/
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石井志昂
下山進
村上 好
