朝井リョウの直木賞受賞作『何者』を読んで、「へえ、いまどきの就職活動は大変だなあ」と驚いた人は、ぜひ本書を読んでいただきたい。せっかく苦労して就職しても、こんな会社じゃやってらんない。新庄耕『狭小邸宅』は、限りなくブラックな不動産会社に入社してしまった若者のお話である。 ブラック企業には二種類ある。ひとつは犯罪スレスレのビジネスをやっている企業。もうひとつは社員を短期で使い捨てにすることを前…

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