「自分自身がこれからどうキャリアを積み上げていけばいいか悩んでいる時期でした。このプログラムを受講した友人から学びの深さはもちろん、先生方や仲間とのつながりも魅力と聞き、受講を決めました」(北山さん)

 印象的な授業が、クリティカルシンキングだったという。

「ロジカルに考えることが苦手で、授業は大変でしたがとても勉強になりました。同期生にはメーカーで働いている人や看護師、教員の人もおり、異なる背景の人たちとディスカッションするのがとても刺激的でした」(同)

 グループワークを重ねるうちに絆が強まり、LINEで励まし合いながら課題をこなしたという。

「自分のキャリアを俯瞰して見られるようになりました。リーダーシップを発揮する場面などで学びが役に立っています」(同)

■市民活動の継続・維持を総合的にサポート

 千葉商科大学の「CUC市民活動サポートプログラム」は、市民活動やNPO法人などの組織運営に必要な経営、マーケティング、マネジメントなどを学ぶ。朽木量教授が指導する総合演習の初日は、受講生がレゴブロックを使い街の課題を表現していた。

「授業の最初と最後にレゴブロックを使用します。思いを形にすることで、プログラムの受講目的をしっかりと持ってもらうのが狙いです」(朽木教授)

 市民活動は立ち上げるよりも継続させることが難しいという。

「数自体は増えているものの、休止や解散などに追い込まれるからです。熱い志を持って組織を立ち上げても、皆が会計やマーケティングに詳しいわけではありません。活動を継続させるため、本学の知見で支援したいというのが講座の目的です」(同)

 授業では組織運営に必要なスキルを総合的に学ぶ。管理会計(アカウントマネジメント)のスキルを身につけるために受講する人も多い。

「管理会計は、会計情報を経営やマネジメントにつなげて組織や業務を改善するスキル。NPO法人会計基準で、毎年自治体に会計報告書を届けなければならないのですが、作っただけで息切れしているのが実情。スキルがあれば、苦労して作った会計報告書を改善のために役立てられるのです」(同)

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