天井の高いリビングで在宅ワークも快適。キッチンからはリビングの窓越しに山と海の景色が見える
天井の高いリビングで在宅ワークも快適。キッチンからはリビングの窓越しに山と海の景色が見える

「住めそう」と感じたポイントはどんなところだったのか。

「レストランもいっぱいあるし、ふだん東京で行っていたようなショッピングセンターとか買い物できるところもあって。駅の隣に商業施設や文化施設も作られていて、町の活性化に市が力を入れている感じもいいなと思いました」

 2泊3日のお試し移住の最終日に家を見に行った。毎月払っているマンションの家賃を「けっこうな金額の割に意味のない出費」と感じていた望月さん一家は、もし移住するなら、それを機に一軒家を買おうと考えていた。もともとはリノベーション済みの中古の一軒家の購入を予定していたが、ある新築の家に入った瞬間に「ここに決まり」と感じたという。

「そもそも新築で予算外の家だったから、せっかく来たのだから見てみようかという感じで、冷やかし半分で入ったんですけれど、即決でした。2階建ての4LDKの家なんですけれど、2階にリビングがあって、天井が高くて梁が全部見えるデザインなんですね。そのオープン感と、窓を開けたときに山と海がきれいに見えた、その景色が決め手ですね」

 立地もよく、小田原駅から歩いて20分ほど。小田原の町も住まいも気に入った望月さんたちは、ほかの候補地を見に行くことはせず、約2か月後にはスピーディーに移住が実現した。

 望月さんは、小田原ならではのアクセスの良さにメリットを感じている。実は、望月さんは移住後に転職。コロナの影響もあり、面接はほぼZoomミーティングなどのオンラインだったので、小田原に住んでいることの不便さは感じなかった。新しい職場も都内だが、小田原から東京駅までは新幹線で片道約30分と快適だ。

「今はコロナで週1~3日くらいの出勤ですが、新幹線で座れて1本だから楽ですね。やっぱり週に1度は職場に顔を出して、お互いにコミュニケーションを取ったほうがいいなと思うので、通勤が楽なのは助かります」

 通勤に便利なだけでなく、在宅で仕事をしているときは、ちょっとした時間に箱根や湯河原、二宮などに足を延ばすことができる。

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ランチタイムはバイクで箱根へ