イギリス・ケンブリッジ大学の研究結果によると、新型コロナ病棟にHEPAフィルターを設置した前後で、空気中のコロナ粒子の量を測定した結果、設置前は5日中4日で空気中からコロナ粒子を検出できたが、HEPAフィルター稼働後に測定した5日間では一度もコロナは検出されませんでした。この調査結果は、HEPAフィルターを装着した空気洗浄機がコロナ対策に有用であることを示唆していると言えます。
ワクチン接種については、興味深い最新データがあります。今年の6月16日、福島県相馬市が中高生を対象とした追加接種の感染予防効果に関するデータです。
福島県相馬市は、新型コロナワクチン接種が全国で最も迅速に進んでいる自治体の一つです。昨年の夏、相馬市で行われた1回目や2回目の集団接種の際にお手伝いに行きました。何らかの理由によって集団接種会場で接種できなかった人が、医療機関での個別接種を終えるまでのフォローや、移動手段のない人のための集団接種会場までのバス送迎、集団接種を始める前の意向調査の実施など、徹底した準備とスムーズな集団接種運営が行われている様子を目の当たりにしました。
「市長のおかげで、早くワクチンを接種できたの。とてもありがたい」という市民の方の声を聞いた時、「相馬市のワクチン接種率の高さは、市長への信頼も要因の一つではないか」と感じました。
さて、6月15日時点で相馬市の中高生1,834人中1,066人(58.1%)が3回目接種を終えており、全国平均より24.9%も高い接種率となっていますが、今年の4月1日から6月15日のオミクロン株の流行期に、中高生65人が新型コロナウイルスに感染してしまいました。
そのうち、3回目接種完了者のコロナ感染率は0.67%、未完了者のコロナ感染率は7.16%でした。相馬市では、3回目接種により、中高生におけるコロナ感染を91%予防したことになります。