エンゼルスの大谷翔平(USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
エンゼルスの大谷翔平(USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
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 エンゼルスの大谷翔平の去就を巡り、例年以上に注目を集めたMLBのトレードは、大谷の残留という結果でその幕を閉じた。

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 8月2日の締め切り直前まで大きな動きをみせた今年のトレード市場。特に今夏は、大谷と同じく注目を集めたフアン・ソトが、期限当日にワシントン・ナショナルズからダルビッシュ有を擁するサンディエゴ・パドレスに、2対6の超大型トレードで移籍して大きな話題となった。

 優勝を狙う上位球団の大型補強ばかりが目立つトレードだが、主力を手放した相手球団も有望な若手選手が得られる機会という面もあり、アメリカでは結果の分析が盛んに行われる。例えば、データ分析サイト『ファングラフス』は、トレード期間が終わった翌日に、今回のトレードの勝者と敗者を取り上げ、その取引内容を振り返る記事を掲載した。

 同記事は、ソトを獲得したパドレスを「熱狂的でインパクトがあった」と述べ、「今年一番の勝者だ」と称した。パドレスに移籍したソトは、7月16日にナショナルズから球界最高の15年総額4億4000万ドル(約582億円)という残留オファーを断ったことが報じられ、「トレードされるだろう」という予想から全米の注目を集めた。ソトは、若干23歳ながら、メジャー4年で通算119本塁打を残し(8月4日時点)、昨季はナ・リーグMVPの最終候補にも選ばれた実力の持ち主。トレードに出されることが決まってからは、期間中に多くの球団が参戦。そして、その争奪戦を制したパドレスを記事は、「今後数年球界で最高の球団になるための扉を開けた」と、その積極性を高く評価した。

 一方、大谷を残したエンゼルスの評価はというと、「災害級」と同記事には書かれている。また、「意味のある悪化を遂げた」と痛烈に批判もされている。エンゼルスは今回、大谷という球界のスターを球団に残せたわけだが、なぜこれほど厳しい評価を受けるのか。その理由は、次のように述べられている。

「球団は、大谷翔平との契約が終わる来年に向けた改善をしなかった。彼らは主力外野手と最高のクローザーを引き換えに、数年先の有望株と5人目の先発投手を得た。(エンゼルスが)大谷を今後も維持するつもりがあるのなら、彼の周りを壊すというのは奇妙だ。(クローザーの)イグレシアスのトレードは、私からすれば実に恥ずかしいものであった。彼を残したくなかったのなら、なぜ再契約(4年総額5800万ドル/約77億円)したのか。放出した外野手マーシュについても同じことが言える。現時点で才能のある選手を多く抱えるにもかかわらず、将来に向けて中途半端な動きをするのは、私には理解できない」

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