エンゼルスは、他のメディアからも低評価を受けている。スポーツメディア『ジ・アスレチック』は3日、今回のトレードを振り返りながら全30球団をABC評価で採点する特集を掲載。その中でエンゼルスについて、「売り手市場をうまくできなかった」とし、「C-」の評価を付けた。 また、記事はクローザーのイグレシアスの放出を「最低の動きだ」と批判し、「大谷を放出すれば、ソト獲得のためにパドレスが提供したような、(有望株の)パッケージを受けることができた」とも言及するなど、大谷残留の結果をマイナスに捉えた。
エンゼルスは、多くの球団から大谷のトレード打診を受けていた。特に、ニューヨーク・ヤンキースとパドレスが真剣であった、と『CBSニュース』が伝えている。しかし、これらのオファーを全て断っている。これはオーナーのアート・モレノ氏の意向だと推測されている。そして、エンゼルスは代わりに3選手を放出し、総額5900万ドル(約78億円)の年俸削減できた。しかし、現地メディアはこれを「大谷のための資金を捻出しただけ」といい、この中途半端な動きに大きく肩を落とした。
『ジ・アスレチック』の記事には他にも興味深い採点がある。例えば、鈴木誠也を擁するシカゴ・カブスには「D」が付けられた。これは、エンゼルスよりも低い評価だ。
カブスは8月4日時点で、41勝62敗の成績で所属するナ・リーグ中地区の最下位と大低迷。プレーオフ進出は早々に諦めた様子で、主力のイアン・ハップ外野手とウィルソン・コントレラス捕手がトレードで放出されると予想されていた。両選手ともそんな空気を察し、トレード期限前では最後の本拠地戦(7月26日)を終えた後に、球場のファンに別れを告げていた。しかし、両選手は結局カブスに残留している。2人とも残留を喜んでいるのだが、『ジ・アスレチック』は、「カブスはトレード可能な上位2選手を動かせず、4人の救援投手でわずかなリターンしか得られなかった」と述べ、「将来を大きく改善する機会を逃した」と批判した。