一方、長野も巨人時代には首位打者を獲得するなど主力選手として長きに渡って活躍。内海とは9年間ともに巨人でプレーし、同じ2018年のオフにチームを去った。広島加入後はこちらも内海と同じくプレーだけではなく、“若手の見本”として様々な場面で重要な役割を果たしている。
「肉体、精神面の両方で調整がうまい。練習のルーティーンはマイペースで行い、自分の課題には徹底的に取り組む。スタメン出場しない時は中盤までリラックスしているが、試合の流れで集中モードに入る。若手が多いチームに自らの経験を還元してくれている」(広島関係者)
「(試合の状況を見て)メリハリをつけるのが上手。例えば大量得点の試合では打てないケースがあるが、ここぞの時は頼りになる。走塁でも普段は8割くらいで走っているように見えるが、得点を狙うような勝負どころではスピードのギアを上げるなど、力の入れどころを知っている」(巨人関係者)
また、内海と同じく“気配り”ができる人。常に周囲の状況を考えた言動が目立つ。広島に移籍する際には「強い広島カープに選んでいただけたことは選手冥利につきます」と語りファンの心を掴んだ。若手や外国人選手の相談役も務め、マスコミ関係者とも良好な関係を築いている。
「本当に優しい男。悩んでいる選手がいれば放っておけず、話し相手になるのが日常。打たれた投手を食事に誘うこともある。外国人選手には英語だけでなくスペイン語を使ってコミュニケーションをとる。自分の結果が出ずにストレスもあるだろうが、一切それを見せずに他選手のケアをする。普通では考えられない」(広島関係者)
「インタビューした際に部屋の室温が高く、こちらは汗を流していた。『この部屋、少し暑すぎますね』と自ら窓を開けてくれた。練習終わりの疲れている中、取材者の様子にまで気をつかえるのに驚かされた。テレビカメラも回っていない中、そのような振る舞いができるのは本当に気配りができる人だと思い知らされた」(野球関連スポーツライター)