中日から戦力外通告を受けた平田良介が、NPB他球団で現役続行希望の思いを明かした。今季は51試合出場で打率.200、1本塁打、10打点。開幕1軍入りしたが、結果を残せなかった。
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平田の野球センスは他球団の選手も一目置くほどだ。外野守備で打球に対する反応が速く、捕ってから投げるまでが速く送球も正確で幾度もチームを救った。打撃でも中距離打者として勝負強さを発揮。2018年に138試合出場で打率.329、9本塁打、55打点をマークし、得点圏打率.344、出塁率.410と申し分ない活躍だった。
だが、その後は度重なる故障も影響し、19年以降は100試合以上出場したシーズンがなく、昨年は7月に体調を崩して「異型狭心症」と診断された。今季も同じ外野手で最多安打のタイトルを獲得して大ブレークした高卒3年目の岡林勇希、三冠王を獲得したヤクルト・村上宗隆と熾烈な首位打者争いを繰り広げたベテランの大島洋平とは対照的に、平田の出場機会は少なく存在感が薄くなっていた。
中日を取材するスポーツ紙記者は、「平田は裏表がなく、カラッとした性格。チームメートと積極的にコミュニケーションを取るのでその場にいるだけで雰囲気が明るくなる。ヒーローインタビューでもユニークな発言でファンに愛されていた。その一方で責任感が強い人間なので思うようにプレーできず、チームに貢献できないシーズンが続いていたので人知れず悩んでいたと思う」と振り返る。
今回の退団を巡り、平田が記者会見で盛大な引退イベントの開催を球団に断られたことを明かしたことも波紋を呼んだ。今月5日に自身のインスタグラムで「昨日は私の記者会見でお騒がせしてすいませんでした。セレモニーのことだけをクローズアップして報道されてしまいましたが、(球団が)提案してくださったセレモニーの内容が理由で自由契約を選択したわけではありません」と釈明。「本当に1番伝えたかったことはドラゴンズが大好きで、まだドラゴンズでプレーしたかったという気持ちです!まだ僕はプロでやれます!平田良介として最後のプロ野球人生を終えるために頑張ります」と思いを綴った。