写真はイメージ(GettyImages)
写真はイメージ(GettyImages)

 YouTubeでの投げ銭のシステムで「スパチャ」というものがあって、そのスパチャだけですごい儲かっているわけではなくても、仮にその子を支えている1000人しか見ないけど、その人たちから直接お金を取るシステムじゃないですか。これは投げ銭ではあるけど、お客さんに支えられているという仕組み。

 いまネットで人気なブチギレ氏原という元芸人が、今は配信をひとりでやっていて、昔の僕みたいにコメントにキレていくんですよ。勢いがあっておもしろくて、人気が出てきているから配信に投げ銭が入ってくるんです。それで結構成功している。

 ブチギレ氏原のやっていることはキレ芸で、昔の僕と変わらないんですよ。それを見ていて、僕や僕のスタッフの考えが古いのか、「ネットでお金を取ることができないんだよな~」と思ってしまう。

 もちろん、僕はオンラインサロンで『竹山報道局』をやっていますが、直接、視聴者からお金を取るというのはもっともっと当たり前になってきているのだと思った。そして、それをやったところが成功している。投げ銭に対して批判的に見ているのはオジサンとオバサンだけなのかもしれない(笑)。

 投げ銭システムには、僕は拭いきれない抵抗感があるから、個人的にはやっていないんですよね。その一方で、そういう考えが「もう古い」というのもわかっている。

 投げ銭は、僕らの営業で言えばおひねりなわけで、リアルおひねりは抵抗なかったんですけど、そこにネットをかますと抵抗感がある。僕らの世代には引っかかるけれども、今の世代はそういうところに引っかかりはないんだな。

 例えば、自分に娘がいて、部屋にこもって配信をやってスパチャをガンガンもらって、自分の給料よりも稼いでいるなんてときに、親としてどう思うんだろう? 否定をするのか応援するのか? 個人であろうが、それを支えてくれる人がいれば配信を続けていくわけだし、それがひとつのメディアになっているわけだし……。

お笑いコンビ・ダイノジの大谷ノブ彦(写真右)
お笑いコンビ・ダイノジの大谷ノブ彦(写真右)

 ぶっちゃけ、何を言いたいかというと、そういう流れを理解できていないということ。でも、今回ダイノジの大谷君に説明してもらって、僕の周りのスタッフも「そうか、俺たち古いな~」ってうなずいてしまった。そして、時代はそういう風になっていくのかなと思い、寂しいところもあり、「そういうことか!」という衝撃でもあった。

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、昨年4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録

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