一方、巨人の救援防御率3.78はリーグワースト。新人の大勢が抑えで新人最多タイ記録の37セーブをマークしたが、中川が腰痛で1軍登板なし、デラロサ、ビエイラも不安定だったのが誤算で、平内、今村信貴も完全な信頼を勝ち取る投球は見せられず、「8回の男」を固定できなかった。ただ、個々のリリーバーの能力は他球団と見劣りするわけではない。巨人を取材するスポーツ紙記者は、「首脳陣の起用法にも問題があった」と指摘する。

「鍬原拓也はキレのいい直球を投げていたが、春先から登板数が多く次第にパフォーマンスが落ちた。春季キャンプからアピールするために飛ばしていたので、仕方ない部分もある。他の投手にも言えることだが、巨人はどんな試合展開でも同じリリーバーが投げている。その試合を勝つためにベストを尽くすのは大事だが、長いペナントレースを考えるとこの起用法では救援陣が持たない。投手個々のコンディションを把握し、無理をさせないことが重要です」

 遊撃・坂本勇人のコンバート問題もある。来季に球団最長記録を更新する17年目の指揮をとることが決まった原監督は、どのようにチームを再建するか。(梅宮昌宗)

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