芸能界で長年活躍している人がよく言います。
「もう一人の自分が、いつも上から眺めている」
と。幽体離脱したように、もう一人の自分が上から見ていて、自分と周りの状況を冷静に捉えていると。すると、誰が何をしてほしいのかが見えてきます。
この視点を持つといいですよ。
誰だって、慌てたり、テンパったり、自分のことで精一杯になってしまうことはあります。それはそれで面白い現象ですし、悪いことではありません。
ただ、「人見知り」や「コミュニケーション下手」が強すぎて、人が怖くなってしまうほどなら、すかさず見る角度を変えてみるといい。
第三の視点で見ると、気持ちが変わってくるものですよ。
■その2 初対面を増やす
芸能界ではよく、「初対面が増えるほど、チャンスが増える」と言います。「自分を知ってくれる人が増えれば、仕事が増える」という意味に聞こえるかもしれませんが、それだけではありません。
初対面の人は、これまで気づかなかった自分の魅力を見つけてくれることがあるのです。
親や友達から「あなたはこういう人ね」と言われていたり、自分で「私はこうだ」と思い込んでいたとしても、今までにない見方を示してくれるのが初対面の人です。
僕が占いでテレビに出られたのも、それまでとは異なる見方をしてくれた人が現れたからです。
最初にいた事務所は、「占いができる芸人」という僕をどう使えばいいかがわかりませんでした。「とりあえず、ライブでやってみよう」と、ステージで占いを見せることを模索していました。
その後、別の事務所に行きましたが、僕の使い方はわからないまま。そこでは、「占い」という素材の魅力すらわかってもらえませんでした。
俗に言う「はまらなかった」という状態です。
ところが、その次に行った事務所でドカンと来ました! その事務所では僕の占いがめちゃくちゃウケて、「面白い!」「テレビに出そう」と話がどんどん進んでいきました。会社によって、人によって、こんなにも反応が違ったのです。