また、トッププロを集めるために巨額の“移籍金”が支払われたとされており、フィル・ミケルソン(米)は2億ドル(約280億円)、ダスティン・ジョンソン(米)は1億5000万ドル(約210億円)、ブライソン・デシャンボー(米)は1億ドル(約140億円)を獲得したとされている。
今年、この「LIVゴルフ」に参戦した日本勢もオイルマネーの恩恵を受けており、例えば香妻陣一朗は、「LIVゴルフシリーズ」第2戦で6位に入り80万ドル(約1億1,000万円)を獲得。この時点の香妻の国内ツアー生涯獲得賞金は約2億660万円だったので、生涯獲得賞金の約半分を3日間54ホールだけで稼いだことになる。
しかし、こんなのはほんの序の口だ。というわけで、ここからは「LIVゴルフ」入りを決断した「転職組」がどれだけの“賃金アップ”に成功したのか紹介していきたい。
まずは今年の「LIVゴルフ」で一番稼いだジョンソンだ。個人戦で1,057万5,267ドル(約14億8,000万円)を獲得するとチーム戦の獲得賞金は706万2,500ドル(約10億円)。これに個人戦のタイトルに輝いたことで1,800万ドル(約25億円)のボーナスもゲットし、合計獲得額はたった8試合で3,563万7,767ドル(約50億円)にのぼった。
ジョンソンが15年に及ぶPGAツアーでのキャリアで積み重ねてきた通算獲得賞金は7,489万7,059ドル(約105億円)。これでもかなりの高額だが、この半分程度の金額を8試合だけで積み上げたというわけだ。
キャリア通算の獲得賞金を「LIVゴルフ」に参戦したこの数カ月だけで超えてしまったプロもいる。
南アフリカのブランデン・グレースは、PGAツアーでは2勝を挙げるなど12年間で1,229万6,547ドル(約17億2,000円)を獲得してきたが、「LIVゴルフ」に加入すると、米国ポートランドでの第2戦で優勝した他、個人戦のボーナスで800万ドル(約11億2,000万円)を獲得。結局、合計1,663万4,666ドル(約23億円)をマークし、築いてきたキャリアの獲得賞金額を軽々と超えてしまった。