ボクが写真加工することを推奨するのは、あくまでも、元の顔が変わらない程度のゆるい加工。肌のあらさや明るさを少し整えるくらいかな。

 実際会ったら顔が違うなんて、相手の信用を失うことにもつながりかねない。たまに、芸能人の中でも「SNSの写真と顔が違うって言われてショックを受けた」って言ってる人がいるけど、その感覚は、ボクには理解できない。ボクからしたら、それはもうプロフェッショナルじゃないよ。ちゃんと、相手のことを考えて発信しなきゃ駄目。ただ、テレビやYouTubeなどの表舞台に出てこない人なんだったら、そこまで影響はないのかもしれないけどね。

 ボクも、以前、顔ではないけど、足を長くしすぎて、「宇宙人みたいだ」っていわれたこともあるから、自分をよくみせたいって気持ちはめちゃくちゃ理解できるんだけど、そこは、やっぱりプロとして、周囲から批判されないように自分で自分をしっかりコントロールしたほうがいい。

 ただ、演出として、「逆」の意味での、過度な写真加工をやるんだったら、面白いかもしれないけどね。

 例えば、アイドルとかであれば、あえて写真を全部かわいくないように加工して、それをSNSなどでどんどん紹介していって、表舞台に出る時にだけ、本来の顔をちゃんとみせるっていう(笑)。こっちのギャップだったら問題ないよね。もちろん、注目されるまでがかなり難しいかもしれないけど、そこをうまく演出できたら、このギャップは、ありだと思う。ここ数年、コロナ禍で、なかなかライブ活動ができない状態が続いた期間もあったから、1組くらいそんなアイドルが出てくるかもって思ってたんだけど、まだ出てきないよね。興味あるグループは、実践してみたら?

 そういう狙いがないのなら、過度な写真加工は、今すぐやめるべきだしん!

(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)

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