冬型の気圧配置が緩んで大陸からの季節風が弱まり、北海道の日本海側でも晴れ間が出た2月某日、札幌近郊の茨戸(ばらと)川で氷上のワカサギ釣りを楽しんできました。
この記事の写真をすべて見る「冬の風物詩」
寒さ厳しい2月の北海道は多くの河川や湖沼が凍結します。また海でも日本海側は大陸からの季節風の影響で海がシケる日が多く、また、オホーツク海には流氷が押し寄せるなど、太平洋側を除いて海の釣りの機会やターゲットが少なくなります。そんな中、凍結した河川や湖の氷に穴を開けて楽しむワカサギ釣りは、冬場の楽しい釣りのひとつと言えるでしょう。
道内では札幌周辺など道央圏のほか道南の大沼や道東の網走湖などワカサギ釣りを楽しめる場所がいくつもありますが、今回は札幌からアクセスが良い近郊の茨戸川に行きました。茨戸川は、もともと石狩川下流域の河道だった川で、河川改良により三日月状に残された部分に当たります。川ですが、流れはほとんどなく、実質は縦長の湖のようなイメージです。
到着後早速ドリルで穴を開けます。今日は最初から短時間勝負と決めてましたので、寒さ除けのテントは持参しません。十分な防寒を着込んでも氷上では2時間が限界だと考えたからです。
「氷の下からきれいな魚体」
仕掛けにエサをつけて開けた穴から投入します。今日の場所は水深7mくらい。底付近で静かに仕掛けを上下させると、しばらくして竿先に小さなアタリがあります。ワカサギは口が弱い(やわらかい)ので、あまり派手なアクションで合わせず、ゆっくり巻き上げます。すると8cmほどの小さな魚体が姿を見せてくれました。
「釣果は?」
ワカサギは群れで行動すると言われていますので、手早く餌をつけて再び仕掛けを穴の中へ入れると数が上がることがあります。また、群れを引き付けておくために、付けエサとは別にまき餌を持参して、魚を寄せるのも効果があるでしょう。この日は入れ食いとまではいきませんでしたが、1時間半くらいの釣行で10匹少々釣れました。魚体のサイズは7~8cmクラスが中心でしたが、中には15cmくらいのワカサギも釣れ、大きなアタリを堪能できました。
北海道の氷上ワカサギ釣りは、例年であれば札幌や函館など道央・道南圏では2月末くらいまで、釧路や網走など道東・道北方面では3月中旬くらいまで楽しめそうです。なお、上空の寒気が緩んだり、低気圧の接近などで暖気が入ったりすると氷の融解が進み、思わぬ転落事故となる恐れがあります。事前に情報を確認してからの釣行をオススメします。
「この先10日間でオススメの日」
北海道付近は、今週末から週明け14日までは冬型の気圧配置となる見込みで、日本海側やオホーツク海側は広く雪となりそうです。15日になると北海道付近の気圧の傾きも緩み、16日にかけて日本海側も含め、広く晴れ間が出る見込みです。ワカサギ釣りにも良い日和となりそうですが、朝晩は冷え込みが強まる恐れがありますので、防寒対策は十分にして下さい。なお、17日の金曜日には気圧の谷の影響で天気が崩れ、18日から19日は再び冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に雪となりそうです。お出かけには最新の情報を御確認下さい。