「最大のネックは、東ブクロさんがいつスキャンダルを起こしてもおかしくないこと。自ら女性好きを公言し、下半身にだらしないことをネタにしていますが、昨年の中絶スキャンダルでは収録したバラエティー番組がお蔵入りになるなど、実害も出ています。今春からようやくコンビでのテレビ出演がかないましたが、各局はかなり警戒しています。今、地上波のバラエティーに出るとき、森田さんは『スキャンダルがいつあっても編集しやすいように』と東ブクロを一番端に座らせるようお願いしているといいます。戦略家の森田さんだからこそ、リスクの高い相方自体を武器にしている面がありますが、次に大きなスキャンダルが出たときどうなるかは心配ですね」(前出の放送作家)

 お笑い評論家のラリー遠田氏はこう述べる。

「さらば青春の光は、もともとネタに定評があり『キングオブコント』では前人未到の6回の決勝進出という記録を持っています。ネタ作りを得意としているだけでなく、トーク力や演技力、企画力にも秀でていて、YouTubeでも笑える企画を量産しています。彼らは何よりもまず“面白さ”という一点で突出しているからこそ、芸人や業界関係者、お笑いファンから一目置かれているのです。さらに言えば、大手事務所からの独立騒動、東ブクロさんの女性スキャンダルなどの逆風があっても、それを逆手に取って開き直ることで、独特のポジションを確立することにも成功しました。東ブクロさんだけでなく、森田さんも女性好き、風俗好き、ゴシップ好きのゲスいキャラクターをあえて前面に出すことで、そういう路線の仕事を総取りしています。転んでもただでは起きない“雑草魂”を持っていることが彼らの強みでしょう」

 スキャンダルという“爆弾”を抱えながらも、徹底的に面白い笑いを追求していこうとする姿勢が、多くの人に支持されているのかもしれない。(藤原三星)

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