その結果、「ある囚人」というようにひとごととして考えたAチームは、66%の人がすぐに答えを導き出すことができました。しかし、「囚人であるあなたは」と「自分事」として考えさせられたBチームは、50%以下の人しか、すぐに問題に答えることができませんでした(ちなみにこの問題の答えは「ロープを縦に切って結び合わせる」です)。
この実験の結果から、悩んでいる問題に対して、「自分自身のこと」と思い詰めて考えるよりも、客観的にひとごととして考えるほうが、頭が働いて答えを出しやすいということが分かりました。
自分の中だけで問題をためこんで、ひとりぼっちで悩むのは苦しいものですし、答えを出すのはなかなか難しいのです。
■他人の意見を「あとくされなく」聞くこつ
ですから、ツイッターのような場所で悩みを吐き出して(リアルな知り合いとのフォロー関係がない匿名アカウントがよいと思います)、他人に解決方法やアドバイスをもらってみるやり方は、かなり合理的な問題解決方法だといえます。
また、ツイッターに投稿する際は、文字を打って文章を書くことになります。つまり、頭の中にあるモヤモヤを言葉にすることになるため、一度自分と切り離して、少しだけ客観的に、頭の中を整理することができます。
ツイッターの中には、悩みに寄り添ってくれる人もたくさんいますが、わざと悪意をもって嫌な言葉をリプしてくる人もいます。そんなときのために、そういう人を見えなくするブロックという機能もあります。
見ず知らずの他人からアドバイスをもらえるという仕組みは、あとくされもありません。自分の問題解決の助けになる意見だけを参考にすればいいのです。何より知らない誰かから、「自分もそうだよ」「大丈夫だよ」といった言葉をもらえると、一人で悩むよりも頼もしく感じますし、心があたたかくなるものです。匿名でできるツイッターは、育児や家庭についてなどの、周りに相談しにくい悩みを持っている人にしてみれば、もってこいのSNSではないでしょうか。