スクールボーイ・Q、初の全米No.1獲得でケンドリック・ラマーの活躍に続く
スクールボーイ・Q、初の全米No.1獲得でケンドリック・ラマーの活躍に続く

 ブラック・ヒッピーのメンバー、スクールボーイ・Qの3rdアルバム『オクシモロン』が、初のNo.1を獲得した3月15日全米アルバム・チャート。

 デビュー作『セットバックス』(2011年)は最高位100位、総売り上げが17,000枚。2ndアルバム『ハビッツ・アンド・コントラディクションズ』(2012年)は、最高位111位、総売り上げ48,000枚だったスクールボーイ・Q。約2年ぶりとなる本作では初動枚数だけで139,000枚と、前2作のセールスを大きく離しR&Bチャート、ラップ・チャート、そして総合アルバム・チャートの3冠を制覇した。同じくブラック・ヒッピーのメンバーでもある、ケンドリック・ラマーのグラミー賞ノミネートを受け、スクールボーイ・Qにも注目が集まり、その存在が知れ渡ることになったのもヒットの要因だろう。そのケンドリック・ラマーやドレイク、ティーフライ等が参加した本作は、西海岸らしいサウンドが存分に生かされていて、90年代のラップ黄金期文化がリバイバルされたような素晴らしい出来栄えに仕上がっている。

 2日に開催されたアカデミー賞で、イディナ・メンゼルの歌う「レット・イット・ゴー」が主題歌賞に選ばれた『アナと雪の女王』のサントラ盤は、2位にダウンしたものの、先週より約1万枚を上回るセールスを記録していて、アカデミー賞受賞の効果を受け、次週は再び10万枚のセールスを超え、No.1返り咲きの可能性も有り得そうだ。対抗馬となるのは、同アカデミー賞で主題歌賞にノミネートされ、パフォーマンスを行った「ハッピー」(シングルチャート1位)含むファレル・ウィリアムスの新作『G I R L』。「ハッピー」の大ヒットからも高セールスが予想され、アカデミー賞主題歌賞ノミネートのこの2作の一騎打ちとなりそうだ。

 2月末はリリース・ラッシュで、今週はTOP10内、首位のスクールボーイQを含む6作が初登場作品。3位には日本でも絶大な人気を誇るベックの新作『モーニング・フェイズ 』が87,000枚を獲得して初登場。1993年のデビューから通算12作目となるスタジオ・アルバムで、2005年にリリースした『グエロ』の2位に次ぐ高順位でのデビューとなった。キッド・カディの4thアルバム『サテライト・フライト:ザ・ジャーニー・トゥ・マザー・ムーン』は、ベックとほぼ同セールスを獲得して4位デビューとなった。昨年リリースした『インディカッド』の最高位2位には届かなかったものの、デビュー作『マン・オン・ザ・ムーン:ザ・エンド・オブ・デイ』(2009年4位)から4作連続のTOP5入りを果たした。

 5位はラテン・シンガーのロメオ・サントスが、6位にはカントリーシンガーとしては珍しく来日を果たしたこともあるダークス・ベントリーが初登場。7位のエリック・チャーチを挟み、8位には「ハウ・トゥ・セーブ・ア・ライフ」(2006年)や「ユー・ファウンド・ミー」(2008年)でも知られるザ・フレイの4thアルバム『ヘリオス』がデビューした。