昨年、筑波大付属高校の入学式を前に、新生活への抱負を語る秋篠宮家の長男悠仁さま
昨年、筑波大付属高校の入学式を前に、新生活への抱負を語る秋篠宮家の長男悠仁さま
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 悠仁さまが筑波大学付属高校入学の吉報が報じられたのは、ちょうど一年前。今春になると進級し、高校2年生ともなると、次の進路に向けて誰しも忙しくなるものだ。悠仁さまにおいては、学業、ご公務、そして次の天皇になる準備とどのようにこなされるのであろうか。象徴天皇制に詳しい歴史学者で名古屋大学人文学研究科准教授の河西秀哉氏に話しを聞いた。

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 悠仁さまの通われる筑波大学付属高校は、有名な都内屈指の進学校で、2022年度の進学状況でみても、東京大学・42名、京都大学・10名、早稲田大学・85名、慶応義塾大学80名などの実績を上げている(筑波大学付属高校ホームページより)。このような進学校での学校生活と公務、天皇になる準備の両立は、想像するに大変そうだ。河西秀哉准教授は「両立はけっこう難しいところではある」と解説する。

「いまの天皇陛下は将来の天皇になるために、学校の授業とは別に『ご進講』という形で、歴代天皇の事跡などを学ばれました。学習院大学や東京大学の先生たちが、いわゆる家庭教師となり、『古事記』や『日本書紀』などの原書を読んでいらしたといわれています。そのためか、天皇陛下からは歴代天皇の名前がよく出てきますね。天皇陛下のお父様である上皇陛下もそうですが、それによって歴代天皇のあり方を学んできたわけです」(河西准教授)

 天皇陛下は学習院高等科時代に、学校の勉強とは別に「歴代天皇の御事跡」や『古事記』『日本書紀』といった皇室史に関わる日本神話、『万葉集』『平家物語』など日本の古典文学から比較神話学、文化史、文化人類学、時事問題などを幅広く学習したとされている。河西准教授は続けてこう話す。

「いまの天皇陛下が高校時代にそこで学ばれたことは、学校の授業では必ずしも教えてもらえないことです。悠仁さまは皇位継承第二で、将来、天皇陛下になるわけですから、こうした学校では触れられない歴代天皇のあり方や歴史をこれから学ばれるのではないかと思います。いってみれば、自分の家の歴史を知るということ。悠仁さまもどこかのタイミングで学ぶ必要はあると思います。もちろん、絶対に学ばなければならないものではないのですが、歴代の天皇のあり方が、いまの象徴天皇のあり方にもつながっているとも上皇陛下や天皇陛下は言われています」(河西准教授)

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進学に向けての学業との両立に難しさが