夜景も楽しめる「BISTRO J_O」の広々した店内。ヒトリート(1人イート)をテーマにして、お一人様席も用意した(撮影/写真部・小黒冴夏)
夜景も楽しめる「BISTRO J_O」の広々した店内。ヒトリート(1人イート)をテーマにして、お一人様席も用意した(撮影/写真部・小黒冴夏)
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 稲垣吾郎さんがプロデュースする「BISTRO J_O」。香取慎吾さんのアート作品、草なぎ剛さんによるハンバーガーなど、3人のセンスや工夫を随所に感じることができる。

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 コース内で提供されている看板メニューのひとつ、「想い出の手長海老バヴェッティーネ」。ふんだんに使われた手長海老のうまみに、ジェノベーゼでアクセントを加えた贅沢なパスタとなっている。そしてメニュー名についた「想い出」の文字に、胸を熱くするファンは多い。

 ここは、昨年10月に東京・銀座にオープンした「BISTRO J_O(ビストロジョー)」。「新しい地図」の稲垣吾郎さんがディレクションをつとめたレストランだ。同店のシェフを務める亀山大樹さんが説明する。

「手長海老のパスタは、かつて稲垣さんが番組でイタリアに行き、現地で料理したもの。その“想い出”深いパスタを、ほぼそのままに再現したメニューです」

 調べてみるとこのメニューが生まれたのは、1998年の同番組の特番でのこと。パスタに一言も二言もあるイタリア人のパーティーで振る舞い、大好評だったという稲垣さん自慢の料理らしい。

 これらのメニューは、「SMAP×SMAP」(2016年終了)の人気コーナー「BISTRO SMAP」の料理を監修していた服部栄養専門学校がサポートしていることも、ファンを喜ばせているようだ。

 またワイン通の稲垣さんらしく、ワインも充実の品揃え。自ら全国のワイナリーを探し、数え切れないほどのワインの試飲を行ってチョイスしたラインアップとなっている。もちろんメニュー作りにも稲垣さんは参加。オープン時だけでなく、今後も関わっていく予定だという。

 稲垣さんの料理へのこだわりを前出の亀山さんが教えてくれた。

「ワインとの相性のほか、お客様に一口目のおいしさを、最後まで楽しんでもらえるようにするにはどうしたらいいか。そんな変化にこだわった意見をもらうことが多いですね。例えば手長海老のパスタも、食べ進めるうちに少しずつ混ぜたジェノベーゼが利いて、料理が完成されていく感じですね」

 ここで、店内を歩いてみた。銀座ロフトの入るビルの最上階。エレベーターのドアが開くと、パープルをテーマカラーにした別世界が広がった。大きく分けてブースは三つ。ディナーコースでは前出のパスタも楽しめる予約制のレストラン「BISTRO J_O」とその個室、そして席に余裕があれば予約なしでフラッと寄れる「J_O CAFE(ジョーカフェ)」がある。また、オリジナルグッズが買えるKIOSQUE(キオスク)というコーナーもある。

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