おこだわりも趣味も、それをしていたら時間を忘れられる行動。だが、両者には明確な違いがある、と清野さんは言う。
「アピールするようなものは『趣味』です。人から指摘され、引き出されるのが『おこだわり』。漫画のネタにしてくださいという売り込みもたまにありますが、それはおこだわりではありません」(清野さん)
「おこだわり」は、連帯や拡散を求めない。清野さんも、勧められたことはほとんどない。
「共通しているのは、みんな本当に楽しそうだということ。誰にも決められない、自分なりの正解があってそれに自信を持っている。僕は結構優柔不断なので、うらやましいです」
そう、清野さんは語る。
「SNSが発達し、関係性の中で自分の立ち位置を見失いがちないま、自分の足で立つために必要なのが『おこだわり』かもしれませんね。どんなものでも自分なりのやり方というのは必ずあるわけで、それが『おこだわりの種』。それを咲かせていけばいいんじゃないでしょうか」 (構成/編集部・福井洋平)
※AERA 2017年7月31日号より抜粋